セキュリティ情報 - 防火・防災

火災ー年間に5万件以上発生

火災原因の一位はコンロによる火災です。火にかけた油は約23分で発火します。てんぷら油をコンロに置いたままその場を離れるのは絶対にやめましょう。万一、油が燃え出した時に水をかけることは危険です。さらに火の勢いが上がり、爆発等の危険があります。また、タオルや座布団では完全に消すことはできません。燃え出した油を通常あるもので消化するのは非常に危険です。台所には消火器を設置しましょう。

火災による死因で多いのは、やけどと一酸化炭素中毒・窒息です。一酸化炭素は、火災によって生じる煙に含まれています。3~4分吸い込むと昏睡状態に陥るので非常に危険です。たとえ火元から離れた場所にいても、火災発生に気づくのが遅れると、逃げ遅れて煙に巻かれ、死に至るケースが少なくありません。

恐ろしい煙 一酸化炭素中毒

2001年9月1日の新宿歌舞伎町ビル火災では44人もの方が亡くなりました。犠牲者の多くは多少のやけどを負っているものの、ほとんどの衣服がそれほど焼け焦げておらず、煙による一酸化炭素ガス中毒死とみられています。ゲームセンターのゲーム機の多くは焼け跡が少なかったことから、狭い、通気性の悪い場所での火災発生で、不完全燃焼状態の一酸化炭素ガスを大量に含んだ熱風のような煙が店内を襲ったものと見られています。

このように、火災で恐ろしいのは、出火場所付近での火や熱による直接的な影響だけでなく、火災によって生じる煙です。例えば100名以上の死者を出した1972年の大阪千日デパートビル火災や1973年の熊本大洋デパート火災では、その犠牲者の多くが出火場所から離れた上階で、伝搬した煙によって亡くなっています。このように火災時の煙は、たとえ火の元から離れた場所にいる場合でも、火災に気づくのが遅れ、避難のタイミングを失ったときには死に至る原因となります。もちろん、こうした煙による被害はビルだけではなく一般住宅でもたいへん多いのです。

フラッシュオーバー

住宅で火災が起きたとき、一般に最初のうちは一部の壁や家具が燃えている状態がつづき、しばらくの間は室内の温度はそれほど上昇しません。しかし、この初期段階が過ぎ、やがて室内の多くの可燃物が着火温度に達するほど熱くなると、一酸化炭素や二酸化炭素濃度も急速に上がりとても危険な状態に達します。 温度の急上昇により、窓ガラスが割れたと同時に一気に空気が室内に流れ込むと、一瞬のうちに部屋全体が炎に包まれる状態に急変します。これがフラッシュオーバーと呼ばれる現象です。

最近は住宅の機密性が非常に高く、エアコンなどで窓を閉め切った生活が多くなっていますので、このフラッシュオーバーの危険性が高くなっています。

火災センサーの設置が義務づけられました

火災の発生に気づくのが遅れると逃げ遅れて煙に巻かれ、やけどを負ったり、死に至る場合があり非常に危険です。いち早く火災発生を察知するために、住宅用火災警報器は必ず取り付けましょう。また、2006年6月1日、消防法の一部改正により、すべての新築住宅は台所やすべての居室、廊下等への火災センサー設置が義務づけられました。また既築の住宅についても最長で平成23年6月1日までに火災センサーを設置するよう定められました。

お問い合わせお電話での問い合わせは06-6357-7586ファクスでのお問い合わせは06-6357-9459