住宅への侵入の手口は近年ますます巧妙化してきています。住宅への侵入盗は2003年に19万件。1日に約600件以上の被害届けが出されていますが、なんと2分に1件被害が発生していることになります。その一方、犯人の検挙率は低下してきています。
侵入者が狙うのは、「入りやすく逃げやすい家」の「もの」全て。侵入経路もひとつだけではありません。ガラス窓や玄関だけでなく、トイレや浴室などの窓からも侵入されます。手口は巧妙化し、凶悪な事件に発展するケースも少なくありません。自分の財産は自分で守らなければならなくなってきました。
被害に遭うのを避けるためには、泥棒の心理を知っておかなくてはなりません。泥棒が恐れるのは、人目につくこと。侵入に時間がかかる家や、周囲の注意をひきやすい家を、泥棒は敬遠する傾向があります。身の回りに泥棒の付け入る隙がないか、チェックしてみましょう。
泥棒は、侵入に時間がかかる家を嫌います。5分以上かかる場合は約7割、10分かかると約9割の泥棒があきらめるといわれています。
さらに効果が高いのが「周囲の目」。侵入しようとしたときに光や音で威嚇されると、気づかれるのを恐れてひるみがちです。また、声をかけられたり、警官に出くわしたり、セキュリティシステムや街灯などがついていたりする場合も犯行をあきらめる要因になります。
ドアに2つの錠前をつける「1ドア2ロック」にかえることや、窓ガラスにも補助錠をつけたり防犯ガラスに取りかえることで、侵入犯にかかる時間は大幅に伸び、結果的に泥棒が犯行をあきらめる可能性が高くなります。また、高い生垣などで自宅を囲まず見通しをよくすることで、泥棒が侵入する気をなくすともいわれています。
泥棒の標的にならないようにするためには、防犯に対する意識を常に持つことが大切です。自宅内のことはもちろん、ご近所との連帯も大切です。決められた日以外にごみを出したりすると連帯感の薄い地域だと思われ、泥棒の付け入る隙を作ってしまいます。その他にもチェックポイントをあげてみましたので、当てはまるものがないか調べてみてはいかがでしょうか。